女性研究者 -Vol.6- 知識工学部 情報科学科


- 女性研究者

コンピュータが「考える」人工知能の分野に魅力を感じて

知識工学部 情報科学科
延澤 志保 講師
慶應義塾女子高等学校卒業 → 慶應義塾大学理工学部数理科学科卒業 → 慶應義塾大学大学院修了 → 東京理科大学 → 現職/横浜市出身

人工知能の一分野自然言語処理の研究

研究分野は知識情報学です。人工知能の一分野としての自然言語処理を専門としています。ウェブ上に蓄積された膨大な量の電子化文書を処理対象として、新しい語句の認識をしたり、文章の書き手の感情を推定したりと、コンピュータに人間のような知的な作業をさせるための研究をしています。言葉は、人間の知的作業を担う重要な要素です。日々変化していく言語を対象とした研究は地味で成果の見えにくい分野ですが、知能や心理をコンピュータと共に掘り下げていく作業は幅広い分野に関係するもので、興味は尽きません。

言葉への興味と融合

もともと言葉に興味があり、高校までは理工系よりもむしろ語学に力を入れていました。数学教師を目指して理工学部に入学しましたが、人工知能で著名な中西正和教授の授業をきっかけに、コンピュータが「考える」ことに興味を持ちました。おりしも人工知能の分野では、それまでの「教える」アプローチに加えて「大量のデータからコンピュータ自身が学習する」アプローチが盛り上がりを見せてきた頃で、人工知能と言語との組み合わせは私自身の興味にピタリとはまり、思いがけず研究者の道を歩むことになりました。

人に寄り添う人工知能を目指して

人工知能分野の日本人研究者には、「鉄腕アトムを実現する」という夢があります。人の心を理解し人に寄り添うロボットは、今にも実現しそうでもあり、非現実的な夢物語のようでもあります。私自身にとっても、自動対話は究極の夢です。宿泊予約用ロボット等のインタフェースではなく、人間の自然な発言を認識する方法、その裏に込められた感情を理解する方法の確立を目指していますが、まだまだ遠い道のりです。基礎的な研究やデータ整備といった地道な作業の積み重ねが夢の実現に繋がると考え、一歩一歩進んでいます。

研究室の学生たち・・・私の元気の源です。

東京都市大学に着任した時に撮った写真です。都市大のすぐそばを流れる多摩川の河川敷は、桜がとても綺麗です。

朝は慌ただしくこどもたちを登園させてから登校します。保育園のお迎えの時間に間に合わせるため残業はほとんどできません。そのため、休憩もそこそこに短時間で集中して仕事をこなします。
大学に居る間は授業や学生との研究活動等に多くの時間を割いているため、帰宅後にこどもたちとの時間を過ごした後に、夜中に仕事をすることもしばしばです。こどもたちが幼く毎晩夜泣きで作業が中断されるのが辛いところですが、こんな苦労も数年のうちには笑い話になると信じて頑張っています。

旅先では本屋をちょっと覗いて自分へのお土産を探します。手元のスマホでなんでもできる時代になりましたが、日本では手に入りにくい現地語と英語を対応させた地図や辞書は、現地で案外役立ちます。ポケットサイズの本は要点をうまくまとめてあるものが多く、眺めるだけでもおもしろいのです。

結婚祝いとして友人がアンティークの指輪を贈ってくれたことをきっかけに、アクセサリーの魅力の虜になりました。人間よりもはるかに長い寿命を持つアクセサリーや貴石を眺めていると、塞翁が馬、のんびり行こうと思えます。手元でさりげなく励ましてくれるアクセサリーがわたしのやる気UP アイテムです。

自分の個性とは何か、自分のやりたいことは何か、わからず悩んでいる人もいるかもしれません。物心ついてから高校までの十数年で一生ものの答えを見付けるなんて、ほとんど不可能でしょう。今は、体力も気力も最高潮の青年期を目一杯充実させることを目標にしませんか?打ち込むものを決められずにいるのなら、興味を惹くものすべてにチャレンジしてみてください。個性や目標は、成功体験と失敗体験とを積み重ねる中で自然に見えてきます。

 

女性研究者・社会で輝く卒業生たち